第8回(平成22年度)児童・生徒科学賞受賞校概要

○小学校の部 北杜市立高根清里小学校 「自然の不思議発見(ウンチ探検調査と環境保全)」

受賞者(高根清里小学校)の写真

 高根清里小学校では,子どもたちが、ふるさとへの誇りを持ち、よりよい未来の担い手として成長する基礎を育てるために、清里の「ひと・もの・しぜん」との関わりを通して豊かな心が育つような活動に取り組んでいる。特に低学年から、自然や環境への関心を高め、環境保全等の素地を養うため、1年生は、どんぐりの森でどんぐりの数調べやどんぐりの実を使った染め物体験を行っている。2年生は、動物のウンチを春・夏・秋の年間3回にわたって調べ、野生動物の暮らしぶりについて学習したり、動物が好む植物の保護活動に役立てたりしようと取り組んでいる。また,6年生は,学校林の整備作業をしたり,学校林に生育するザゼンソウの調査をしたりしている。

(調査・研究活動期間)
どんぐり調べ 通年 5年目 年1回
うんち探検 通年 5年目 年1回


○中学校の部 (該当なし)


○高等学校の部 山梨県立甲府南高等学校 物理・宇宙部 「音の共鳴現象に関する研究」

受賞者(甲府南高校)の写真

 甲府南高等学校は、平成16年度よりスーパーサイエンスハイスクールの指定を受け、理数教育の充実に向けて様々な取り組みを行っている。その一つに科学系部活動の活性化がある。物理、化学、生物、数学の4分野の部を設け、様々な活動を行っている。その中の「物理・宇宙部」は、物理に関する課題研究と全国物理コンテスト(物理チャレンジ)への参加、また、小学校での天体観測会の開催などのボランティアを実施している。
 課題研究においては、これまで様々な研究に取り組んできた。特に音の共鳴現象に関する研究は、平成20年度より継続して取り組んでいる。音叉のついた共鳴箱を鳴らし、箱の中に特定の長さの筒を入れると音が消え、抜くと再び鳴る。この現象の解明に向けて、様々な条件下で実験を行うとともに、コンピュータシミュレーションを使って視覚化を試みた。この研究に対しては、日本学生科学賞県審査会で、県知事賞を受賞し、中央審査会でも入選1等賞を受賞することができた。現在も継続して研究を続けている。
 また、全国物理コンテスト物理チャレンジでは、これまでに全国で金賞(上位6名)に2回、銀賞(上位12名)に3回、奨励賞1回を受賞した。このコンテストは、全国で約1000名の生徒が応募し、実験問題や理論問題に取り組み、物理の力を競うものであるが、本校でも過去の問題に取り組んだり、物理実験の対策を行ったりして、毎年多くの生徒が挑戦している。今後は、物理オリンピックへの出場(2年生以下で銅賞以上)を目標に取り組みを行っている。